<< EXIT :::: NEXT >>
August 14,2001 tue.

パトリス・ルコントの『髪結い屋の亭主』は、とても好きな映画。
永遠の愛ゆえに幸せの絶頂で死を選択した妻。
残された夫は、それをどう受け止めたのか。
そんなことを観るたびに思う。

『橋の上の娘』は、ヴェネッサ・パラディの美しさゆえ、そればかり記憶に残る。
”触れない愛”を描いたと言われているけれど、本当にルコントのロマンティストぶりには、
同類に近い(?)私でさえも溜息が出る。
でも許してしまうのだけれど。

最新作『サン・ピエールの未亡人』
ジュリエット・ビノシュ、『橋の上の娘』のダニエル・オートゥイユ、
そしてあの『アンダーグラウンド』の監督エミール・クストリッツァ。

映画が終わった、悶えるような中途半端な余韻、目の前の宿題。
フランス映画には、こういう観客に”何か”を投じ、
そこから逃げられないような感覚を引き起こすものが多くはないだろうか?
体調の悪い時は最悪である。(笑)

ルコントが提示した新しい愛の形。
美しく純真な妻ポリーヌの死刑囚ニールに対する”母性の愛”、
ポリーヌの夫ジャンの妻に対する”許しの愛”。
ある意味自虐的に思えるのは私が、純粋でないから?
ビノシュ演じるポリーヌは、ファムファタル、二人の男を幸せにしたのか、
はたまた結果的には不幸にしたのか。

愛する妻を深く愛し、信頼し、尊敬し、
それゆえ苦悩しながらも、おのずと生まれるジェラシーという感情を抑え
すべてを許す究極の愛、愛?

初出演のクストリッツァの粗野な男臭さと純朴な優しさ
これも、たまらなく素敵かもしれない。

EGOCENTRIC BINOCHE Violently Happy