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October 10,2002 thu.
2002-03 Autumn & Winter, Tokyo Collection、
冒頭にTOGA(トーガ)の特集、デザイナー吉田泰子さんの記事を読んでみる。

ランウェイのモデル達は、皆、煤けたようなメイクをして、
ちょっと空ろな表情で歩いている。

“彼女は裕福な時代に別れを告げて出ていくけれど、精神病院に入ったり、
路上生活を歩むことになったり...”
そんな女性の人生をあらかじめ設定して、作り上げたコレクション。

ああ、『ポンヌフの恋人』と、思ったら、
やっぱりカラックスの映画からインスピレーションを受けたと言っていた。

“平均的なところから見ると、幸せじゃないと思われがち。
でも、そんなこと自体、彼女にとっては全然重要じゃないんです。”
つまるところ、何ものにも囚われない自由な彼女。

『ポンヌフの恋人』は、私にとっては、すぐにのみ込めなかった映画、
でも、いつも手元にパンフレットやカラックス本を置いておいて、
何度も何度も観て、そして今頃、分かりかけて来たような気がする映画。

「自由になりたい」「自由な時間が欲しい」「自由に生きたい」

私は、自由であることが、幸せとも不幸とも言えないと思う。
そこには、また“自由”という果てしない空虚が、あるばかり、
何かを見つけていかなければ、触れたり、感じたりできないような気がするから。
だからカラックスの描きたかった、全てに背を向けた二人の純粋な恋は、
喜びにも悲しみにも思えなかった。
ある一瞬の輝きのようなものは、感じられたけれど、それは永遠には続かない。
たぶんカラックス自身も、今だ“答え”探しているのでは、ないのだろうか?
『ポーラX』を観た時も同じような、もどかしさを感じた。
うーん、それとも彼の憧れ、ユートピア?...分からない。

TOGAのコレクションにも吉田泰子さんの同じような思いを感じた。
やや理屈っぽくて、窮屈かな。
でも、こんな着こなしをしたら、気持ちが、少し変わるかもしれない、
そういう予感のあるコレクション。

答えは、多分、今は見えない。
ただ、今の私達人間が、“なにか”を知り過ぎて、持ち過ぎてしまったような気が、
皆、しているんじゃないのだろうかと思うのは、考え過ぎかしら。

+

B.G.M. RADIOHEAD "KID A"
(やはり名作)

EGOCENTRIC BINOCHE Violently Happy