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おとうさんのかえりが おそかったので おかあさんはおこって いえじゅうのかぎを ぜんぶ しめてしまいました それやのに あさになったら おとうさんはねていました (やなぎますみ6才) + おとうさんは こめややのに あさ パンをたべる (おおたにまさひろ6才) + 矢野顕子さんの名盤『ただいま』(1981年)より “おとうさん”と同じく題された子供の詩2編。 灰谷健次郎氏監修の子供達の詩や言葉を集めた『たいようのおなら』という本から 矢野さんが、選んで曲を作って、ピアノの弾き語りで歌うもの。 はじめてラジオで聞いた時は、お腹が痛くなるほど大笑いした。 この『たいようのおなら』も買って読んでみた。 中には、離婚しそうな親を見る子供の胸が痛くなるような詩もあって、 子供を苦しめてはいけない、とまだ10代だった私は、真剣に思った。 心というものが、どんなに素敵で、一方とても傷付きやすいものだと、 しみじみ実感させられた出会いだった。 5、6月、このアルバムを必ず聞いているような気がする。 『愛がなくちゃね』と一緒に。 湿気を含む空気が矢野さんの声色で染まっていく。 春の終わり、初夏の薫りの季節は、なんだかやるせない。 お天気も気紛れで、落ち着かない気持ちと落ち着いていたい気持ちがこんがらがる。 こんがらがる時、矢野さんのピアノの音が、こんがらがった気持ちをほどいてくれる。 気持ちよくなる。 彼女は、歌う。 + 左手はわがままに右手ははにかみがちに ほほえんでもらうために わたしは指先で 鍵盤を撫でつづける ほっとけば沈んでいく心にベルトを締め 夜毎のパーティのため わたしは部屋中に モオツアルトをへばりつける モヤモヤイライラアシュケナージ わたしのためにひいてください 左手は律動的に右手は夢見がちに あなたの愛得るため わたしは密やかに 鍵盤をひきちぎる 左目は遠い海右目はエポナイト 涙を忘れるため わたしは額を 鍵盤へ打ちつづける グシャグシャフニャフニャアシュケナージ わたしのためにひいてください (from "ASHKENAZY WHO?") + ふわふわ歌う矢野さんも 実は、こんなになっていたりするんだろうか... 人間だものねぇ。 |
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