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May 27,2002 mon.

おとうさんのかえりが
おそかったので
おかあさんはおこって
いえじゅうのかぎを
ぜんぶ しめてしまいました
それやのに
あさになったら
おとうさんはねていました
(やなぎますみ6才)

+

おとうさんは
こめややのに
あさ パンをたべる
(おおたにまさひろ6才)


+

矢野顕子さんの名盤『ただいま』(1981年)より
おとうさん”と同じく題された子供の詩2編。
灰谷健次郎氏監修の子供達の詩や言葉を集めた『たいようのおなら』という本から
矢野さんが、選んで曲を作って、ピアノの弾き語りで歌うもの。
はじめてラジオで聞いた時は、お腹が痛くなるほど大笑いした。
この『たいようのおなら』も買って読んでみた。
中には、離婚しそうな親を見る子供の胸が痛くなるような詩もあって、
子供を苦しめてはいけない、とまだ10代だった私は、真剣に思った。
心というものが、どんなに素敵で、一方とても傷付きやすいものだと、
しみじみ実感させられた出会いだった。

5、6月、このアルバムを必ず聞いているような気がする。
『愛がなくちゃね』と一緒に。
湿気を含む空気が矢野さんの声色で染まっていく。
春の終わり、初夏の薫りの季節は、なんだかやるせない。
お天気も気紛れで、落ち着かない気持ちと落ち着いていたい気持ちがこんがらがる。
こんがらがる時、矢野さんのピアノの音が、こんがらがった気持ちをほどいてくれる。
気持ちよくなる。
彼女は、歌う。


+

左手はわがままに右手ははにかみがちに
ほほえんでもらうために
わたしは指先で
鍵盤を撫でつづける

ほっとけば沈んでいく心にベルトを締め
夜毎のパーティのため
わたしは部屋中に
モオツアルトをへばりつける

モヤモヤイライラアシュケナージ
わたしのためにひいてください

左手は律動的に右手は夢見がちに
あなたの愛得るため
わたしは密やかに
鍵盤をひきちぎる

左目は遠い海右目はエポナイト
涙を忘れるため
わたしは額を
鍵盤へ打ちつづける

グシャグシャフニャフニャアシュケナージ
わたしのためにひいてください
(from "ASHKENAZY WHO?")


+

ふわふわ歌う矢野さんも
実は、こんなになっていたりするんだろうか...
人間だものねぇ。

EGOCENTRIC BINOCHE Violently Happy